カテゴリー:事業ごみ
事業ゴミの勘定科目とは?仕分け方法やおすすめの回収依頼業者を紹介
運営中に発生した事業ゴミや産業廃棄物は、国や市区町村のルールに従って処分が必要です。
事業ゴミ回収業者に種分を依頼する場合でも、一定の回収費用が発生します。
事業運営を行う上では、事業ゴミの処分で派生した費用は正しい経理処理が求められます。
しかし、「事業ゴミの勘定科目って何になるの?」「事業ゴミの仕分けってどうしたらいいの?」などの疑問が出てくるでしょう。
そこで本記事では、事業ゴミに関する勘定科目や業種ごとの仕分け方法を解説します。
一般廃棄物会計基準の内容やよくある質問も紹介しているため、気になる人はぜひチェックしてください。
目次
事業ゴミの勘定科目
事業ゴミや産業廃棄物を処分するために支払った際の勘定科目は、状況に応じて変化します。例えば、ゴミ処理券を利用して処分した場合と、粗大ゴミを処分した場合では仕分け方法が異なります。
具体的に事業ゴミの処理に用いられる勘定科目は、以下の通りです。
- 支払手数料
- 清掃費
- 外注費
- 設備維持費
- 雑費
様々な勘定科目が存在しますが、一般的には特殊な精算方法でなければ企業側で選定が可能です。
ただし、どの勘定科目で設定すればいいかわからない場合、単純に雑費だけで登録してしまうと経費精算において問題が発生します。
事業ゴミの勘定科目で雑費が増えすぎると、前年との増減がわかりずらく、支出の管理が難しくなります。
そのため、事業ゴミの勘定科目を設定する際は、雑費だけを設定しないようにしましょう。
また、下記事業ゴミの勘定科目について紹介します。
- ゴミ処理券の勘定科目
- オフィス備品の勘定科目
- 粗大ゴミの勘定科目
- マニフェストの勘定科目
- 飲食店で発生した事業ゴミの勘定科目
- 建設業で発生した事業ゴミの勘定科目
それぞれ順に解説します。
ゴミ処理券の勘定科目
事業用一般廃棄物や粗大ゴミを処分する際、ゴミ処理券を対象物に貼り付けて処理することがあります。
ゴミ処理券とは、地方自治体が発行しているゴミを処理する際に必要になる券です。
ゴミ処理券は一般的に「支払手数料」や「雑費」として勘定されます。
400円ゴミ処理券を10枚購入し、支払手数料として計上する場合の仕訳方法は、以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
支払手数料 | 4,000 | ゴミ処理券 | 4,000 |
事業用以外にも一般の粗大ゴミを処分する際にもゴミ処理券は用いられるため「行政サービスなのに課税対象なの?」と考える人も多いでしょう。
しかし、ゴミ処理券は消費税課税対象となるため、事業ゴミの勘定科目として処理が必要です。
10万円以上の粗大ゴミをゴミ処理券で処分する場合、計上方法が異なるためあらかじめ注意しましょう。
オフィス備品の勘定科目
オフィス備品を事業ゴミとして処分する場合は「消耗品費」や「備品費」が勘定科目となります。
勘定科目をどちらに設定するのかは、事業形態や金額によって変動します。
個人事業主や中小企業が帳簿に用いる勘定科目は、下記の通りです。
- 10万円未満:消耗品費
- 10万円以上30万円未満:備品費
- 30万円以上:備品
5,000円のオフィス備品を消耗品費として計上する場合の仕訳方法は、以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
消耗品費 | 5,000 | 現金 | 5,000 |
ただし、大企業の場合はオフィス備品の勘定科目が異なります。一定金額以上で備品設定や一括減価償却もしくは均等減価償却が適用されます。
中小企業以下と大企業では、概要する勘定科目が異なるため注意しましょう。
粗大ゴミの勘定科目
事業を行う上で発生した粗大ゴミを廃棄する場合、経費として計上が可能です。
事業で使用した粗大ゴミの勘定科目は、以下の4つに分類が可能です。
- 支払手数料
- 清掃費
- 設備維持費
- 雑費
自社オフィスの清掃時、粗大ゴミの処分に5万円の費用が発生した場合に仕訳方法は、以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
清掃費 | 50,000 | 普通預金 | 50,000 |
上記仕訳方法は、粗大ゴミを専用の処理券で処分しない場合の計上方法です。
ゴミ処理券を購入して粗大ゴミを処分した場合は、別の仕訳方法になるため注意しましょう。
飲食店で発生した事業ゴミの勘定科目
飲食店を経営する上で、発生した事業ゴミは基本的に全て経費として精算が可能です。
飲食店では毎日多くの事業ゴミが発生するため、ゴミ袋やゴミ処理券の購入費は雑費を勘定科目とするケースが多いです。
飲食店で必要なゴミ袋を3,000円分普通預金から購入した場合、仕訳方法は以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
雑費 | 3,000 | 普通預金 | 3,000 |
また、専門業者に事業ゴミの定期回収を依頼している場合は「清掃費」を勘定科目にすることがあります。
事業ゴミの量や回収方法によって勘定科目が異なるため、自社の状況に合わせて選択が必要です。
マニフェストの勘定科目
事業ゴミの処分を産業廃棄物処理業者へ委託する場合、依頼人は別でマニフェスト代を支払う必要があります。
マニフェストとは、業者へ処理を委託した産業廃棄物が、契約通り処分されたか確認する書類です。
マニフェスト代は紙・デジタルに関わらず、支払ったら経費として計上が必要です。
マニフェスト代の勘定科目は、事務用品費もしくは雑費として算出するケースが多いです。
例えば、事業ゴミの処理を産廃業者へ委託するために、1部25円のマニフェストを普通預金から100部購入した場合、仕訳方法は以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
事務用品費 | 2,500 | 普通預金 | 2,500 |
継続的に産廃業者へ事業ゴミの処理を委託している場合、多くのマニフェストが必要になります。
100部単位で購入する事業者が多く、勘定科目は事務用品費となります。
ただし、単発で産廃業者へ処理を委託するなら、マニフェスト代を雑費として計上しても問題ないでしょう。
建設業で発生した事業ゴミの勘定科目
飲食店と同様に建設業でも、日々大量の事業ゴミが発生します。
飲食店が一般事業ゴミに対して、建設業では産業廃棄物が発生する傾向にあります。
産業廃棄物は専用事業者に委託する必要があるため、勘定科目は「清掃費」や「外注費」になります。
産業廃棄物を事業ゴミ回収業者へ委託した際、7万円の費用を支払った場合の仕訳方法は、以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
外注費 | 70,000 | 普通預金 | 70,000 |
また、建設業では日常的に産業廃棄物の回収を依頼する傾向にあるため、勘定科目「売上原価」として計上する事業者もいます。
基本的に特別な都合がなければ、最初に定めた勘定科目を使い続ける必要があるため、業者への委託頻度をあらかじめ予測しておきましょう。
事業ゴミの仕訳は一般廃棄物会計基準に則る
発生した事業ゴミの勘定科目を設定した後は、それぞれ仕訳を行い帳簿へ記帳します。ただし、全ての費用を雑費で設定してはいけないように、基準に基づいて仕分けが必要です。そのため、事業ゴミの仕訳は、一般廃棄物会計基準に則りましょう。
一般廃棄物会計基準とは、環境省が定める市町村の一般廃棄物処理事業の3R化を進めるため、一般廃棄物処理事業のコスト分析手法を示したガイドラインです。一般廃棄物の処理に必要な資産・負債を顕在化するため、コスト分析の観点から定められています。
また、一般廃棄物会計基準は、以下3つの原則を把握しておきましょう。
- 目的適合性の原則
- 信頼性の原則
- その他の一般原則
それぞれ順に解説します。
引用元:環境省■一般廃棄物会計基準とは■
目的適合性の原則
目的適合性の原則とは、財務処理のために作成した一般廃棄物の処理に関する帳簿が、情報としてどの程度、有用性があるかを指しています。
帳簿情報が正確なのか、情報を元に来期以降の予測に利用できるのかなどを判断します。
具体的な目的適合性の原理基準は、以下の通りです。
- 事後的評価可能性
- 予測・シミュレーション可能性
- 適時性
それぞれの基準に基づいて、事業ゴミに関する記帳を進める必要があります。
信頼性の原則
信頼性の原則とは、一般廃棄物の処理に関する財務書類の正確性と真実性がどれだけあるかを指しています。具体的に信頼性の原則を判断する基準は、以下の通りです。
- 実質優先主義
- 中立性
- 表示の忠実性
上記基準は、財務書類を真実に基づいて作成しているかを中核においています。帳簿情報や勘定科目を事実の通り記載していれば、問題なく満たせるでしょう。
その他の一般原則
その他の一般原則とは、財務情報の重要性や比較可能性などの項目です。
財務書類に記載する情報の真偽性がどの程度まで許容されるか、一般企業と地方自治体で比較できるのかなどの項目が設けられています。
また、一般廃棄物会計基準には「地方公共団体の財務書類は全ての情報を含んでいなければならない(完全生の原理)」が存在します。
地方公共団体と一般事業者は異なる原理が組み込まれているため、あらかじめ注意しましょう。
事業ごみの勘定科目に関するよくある質問
ここでは、事業ゴミの勘定科目に関するよくある質問を紹介します。
Q.事業ゴミを雑費で計上するポイントは?
A.事業ゴミにかかる費用が、年間を通して大きな金額にならない場合や重要度が低いなら雑費として計上しましょう。
金額が大きかったり、重要度が高いなら支払手数料などの項目を設定が必要です。
Q.一時的に事業ゴミの回収を産廃処理業者に依頼した場合の勘定科目は何?
A.一時的に依頼するなら「支払手数料」や「清掃費」になるケースが多いです。
ただし、産廃処理業者への委託頻度が多い場合は「売上原価」として計上しても問題ないでしょう。
事業ゴミの回収を依頼するなら「株式会社エコ・エイト」へ
事業ゴミ回収に関する勘定科目を把握した上で、一般事業ゴミや産業廃棄物の処分方法を検討している人も多いでしょう。
そのような場合は「株式会社エコ・エイト」へお任せください。
株式会社エコ・エイトは世田谷区を中心に、幅広いエリアに事業ゴミや産業廃棄物の回収を実施しています。
取引実績は3,000社以上、19種類の営業許可を取得しています。
また、自社の中間管理施設は3か所保有しており、産廃エキスパート認定事業者です。
事業ゴミを24時間365日処分できる状況を構築しているため、土日祝日、深夜早朝問わず対応可能です。
事業ゴミに関する悩みを抱えている場合はぜひ株式会社エコ・エイトへお問い合わせください。
まとめ
以上、事業ゴミに関する勘定科目や業種ごとの仕分け方法を解説しました。
事業ゴミの勘定科目は雑費だけではなく、支払手数料や清掃費など、状況や頻度に応じて様々な勘定科目に分類されます。
事業ゴミの仕訳を行う際は、環境省が定めた一般廃棄物会計基準に則って対応が必要です。